現在ペーパーウエイトの種類を見ると実にものすごい数があります。
「ただ紙を押さえるだけ」
「普段特に必要ない」
と思っておられる方も多いかもしれません。
しかし、ペーパーウエイトと一言で言っても、ガラス・陶器それに金属製と形も様々でデザインも目を引くような魅力的で美しいものもあります。
特にガラス製のペーパーウエイトにはガラスの表面に彫刻を施した幾何学模様があったり、また、ガラスの中に花やモダンな色彩豊かな模様や彫刻した動物などいろんなデザインのものが入っていて見る人に楽しさを感じさせてくれるものが沢山あります。
普段あまりフォーカスされないペーパーウエイトについて少しお話ししたいと思います。
ペーパーウエイトといえば?
本来私にとってペーパーウエイトというと、小学生時代に書道で半紙を押さえる文鎮を思い出させます。
書道で使われる一般的な文鎮の代表といえば、鉄製のもので形はといえば長くて細く適当な重さもあり価格も安いので学校で使われることが多かったのでしょう。
ところが現在ではガラス製の文鎮が重厚さがあってしかも紙のすべりもいいので、書道や水墨画などに使われているようです。
ガラス製には切り子の模様が入っているものもあり見た目にも美しく楽しんで使えます。
文鎮といえば昔風の感じですが、これをペーパーウエイトと呼んでみるといかにもオシャレで違ったものと感じさせられるのも何とも日本人的な感覚なのでしょうか。
ペーパーウエイトの歴史
ここで世界各国のペーパーウエイトの歴史をみてみましょう。
まずフランスでは1845年のオーストリア産業博覧会でムラノの職人ピエトロ・ビガグリがミルフィオリのペーパーウエイトを発表したことがペーパーウエイトの製作の引き金になりました。
ミルフィオリはイタリア語で”千の花”を意味する言葉で、小さなガラスのなかに、数え切れないほどの花が咲いている様子を連想させます。
ミルフィオリはケーンと呼ばれるガラスの細棒を使って、このような花の模様を作っていく方法です。
その後バカラ、サンルイなどを中心に最盛期を迎えていきました。
また、ボヘミヤ(現在のチェコの西部・中部地方)では1830年代に、先に説明しましたミルフィオリを中心に製作をされていました。
イギリスでは、それらを模倣してミルフィオリをロンドンやバーミンガムの工場で製作して行きました。
一方、アメリカでは1853年のニューヨーク万国産業博覧会後、ミルフィオリを中心に製作され、それと共にバーナーワーク(色ガラスの小片をハンドトーチやブロートーチで組み立て、モチーフを造っていく手法)の分野を発展させていきました。
しかしながら、それが古典のものなのか、近代のものなのか、見分けるのはとても困難なようです。
年記があるものには古典のものは滅多になく模造品も多いようです。
ペーパーウエイトの芸術性
ペーパーウエイトは一つ一つそれぞれに個性があり、その芸術性には圧倒されてしまいます。
現在ではこのペーパーウエイトのコレクターなる人たちも多くいるのも頷ける気持ちがします。
ペーパーウエイトの種類はじつに多く、今ではただの紙押さえではなく装飾品といっても良いくらいです。
ガラス製・御影石製・陶器製それに金属製等々各人の好みの材質でいろんな製品を楽しめます。
私は文房具店はもちろん、デパートなどの文房具屋さんがある場所では必ずお店をのぞいてペーパーウエイトの素敵なものが置かれていないか見て回ります。
実際に使ってみても楽しくなるものが無いか見て回るのです。
たとえ、そこに素敵なものが見出せなかったとしても、「次はどんないいものと出会えるかな」と、探し当てることを楽しみにしています。
ペーパーウエイトの紹介
ここで素敵なペーパーウエイトをご紹介します。
今、私が使っているペーパーウエイトは2種類あります。
一つはガラス製で、ガラスの中には長崎の龍おどりの龍が玉を追いかける姿が彫刻されているものです。
これは旅行で長崎を訪れた時に私がペーパーウエイト好きだと言うことで土産物として買って来てくれたものです。
もう一つはヒツジをモチーフとした陶器製のペーパーウエイトです。
金運に恵まれるようにと金色のペーパーウエイトです。
これからの私のペーパーウエイトへの思いは変わることは無いと思います。
これからも美しく心の癒されるペーパーウエイトを探し続けていく覚悟です。
みなさまもただの重りと考えるのではなく、芸術性を楽しみながら、お気に入りのペーパーウエイトを机や棚の装飾として置いてみてはいかがでしょうか。
以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。