乳酸菌

サイエンスの観点から「LIP38℃」を観察してみた【美容効果あり】

超有名サイト「@Cosme」の2017年下半期スキンケア新人賞、ベストリップケア第一位に輝いたフローフシの「LIP38℃」

人気の秘訣は一番美しい唇の温度と言われる38℃の血色感を出せるというところらしい。

 

決して自分で使うわけではないのですが、今回はサイエンスな観点で「LIP38℃」を見ていこうと思います。

サイエンスの観点から見る!LIP38℃の概要

 

ご存知の方も多いと思いますが、簡単におさらい

 

商品名:LIP38℃

メーカー:フローフシ

説明:

SPF20・PA++ 目指すのは、すっぴん唇に、体温が上がったかのような色気を放つ38℃の血色感。それを可能にしたのが、血色感と本来の潤う力を引き出す、まったく新しい2つのソリューションのリップトリートメント。独自の美容成分「エンドミネラル(R)」を贅沢に配合。巡りにアプローチして、唇を38℃の色温度へと導きます。さらに、人間本来が持つ潤い力「美肌菌」に着目。うるおい菌とも呼ばれる肌の常在菌に働きかける乳酸菌「ラ・フローラ」を世界で初めて配合。「唇フローラ」を整え、食事などで取れた後も、自ら潤い続ける唇へと育みます。色素沈着しないピグメントのみを採用。皮膚が薄くデリケートな唇の色素沈着やくすみ、変色を防ぎます。バリア機能が弱く、ダメージを受けやすいパーツだからこそ、UVカット機能を搭載。唇を紫外線から守ります。@Cosme

 

気になるのが乳酸菌「ラ・フローラ」

 

この乳酸菌が化粧品としてどういいのか見ていきましょう。

フローフシの技術で最も重要な「乳酸菌」とは?科学的に解説

フローフシ乳酸菌

 

乳酸菌とはご存知のようにたくさんの発酵食品に使われ、「体にいい」とされ日常的に食べられています。

 

実は乳酸菌と言っても種類があって、私の研究していた乳酸菌は食べるための乳酸菌ではありません。

(プロフィールにも書いていますが、大学では遺伝子組み換えの研究をしていました。)

 

乳酸菌とは「乳酸を作る菌」なので、種類によって形も役割も違います。

 

例えば、研究の話に戻りますが、私の扱っていた「ラクトバチルス属(Lactobacillales)」の乳酸菌は桿菌(かんきん)と呼ばれる細長い形で、工業用の乳酸を生産するのに使われていたりします。

乳酸をいっぱい繋げるとバイオプラスチックにもできるんです!

バイオプラスチックは石油由来のプラスチックと違い、乳酸からできていることもあり土に埋めると微生物が分解できるのでとても地球環境にいいとされています。

 

このように、この地球上にいるとされている200種類以上の乳酸菌にはサイズや役割がそれぞれなんです。

 

基本的には乳酸桿菌と乳酸球菌に分けられます。

乳酸菌の代表的な種類を分けるとこんな感じです。

桿菌

  • ラクトバチルス属:ヨーグルト、日本酒

球菌

  • エンテロコッカス属 (Enterococcus):盲腸、大腸に生息
  • ラクトコッカス属 (Lactococcus):カスピ海ヨーグルト、チーズ
  • ペディオコッカス属(Pediococcus):ピクルス
  • リューコノストック属 (Leuconostoc):ザワークラウト(ドイツのキャベツの漬物)
  • ストレプトコッカス属(レンサ球菌属) (Streptococcus):ブルガリアヨーグルト

 

Y字型菌

  • ビフィドバクテリウム属 (Bifidobacterium)(通称 ビフィズス菌):ヨーグルト

 

他の菌との違いなどこちらの記事でも紹介しています。

菌の違いを見てみよう!乳酸菌・酵母・大腸菌の特徴

フローフシ「LIP38℃」に配合されているラ・フローラはなぜ唇にいいのか?

今回「LIP38℃」に配合されている「ラ・フローラ」は正式には「エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)」という乳酸菌です。

ではなぜいいと言われているのか?

 

その理由は3つあると考えられます。

①化粧品としてフェカリス菌を活用した

②「球菌」なので浸透しやすい

③肌の常在菌と相性が良い

①化粧品としてフェカリス菌を活用した

フェカリス菌自体は花粉症やアレルギー性鼻炎の予防や整腸剤として効果があると言われていたようです。

参考:フェカリス菌の働き

 

しかし、それ以外の用途として「美容・化粧品」の分野に使用されたことが話題となった理由の一つと考えられます。

②「球菌」なので浸透しやすい

「ラ・フローラ」の乳酸菌である「エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)」は球菌です。

 

球菌というのは一度にたくさん体に取り込むのには最適な形状をしていて、さらに一般的な乳酸菌より小さいので、体に取り込まれやすいという性質があります。

 

それを化粧品に取り入れると、お肌への浸透や拡散がよりしやすくなるので、奥から湧き出るようなふっくらとした肌感と自然な血色感が生まれます。

③肌の常在菌と相性が良い

 

肌の常在菌はその名の通り、常時肌や毛穴に生息している約20種類、数百億個いる菌たちです。

想像すると少し気持ち悪いですが、それらの菌のうちお肌の皮脂を食べることで、潤いの元になるグリセリンや清潔な状態を保つ物質を出してくれています。

 

1日に何回も洗顔をすると逆にお肌によくないと言われるのは、汚れと一緒にお肌の状態を保つ物質を出すこれらの菌たちも死滅してしまうからです。

 

もともと整腸効果として注目されていたフェカリス菌ですが、メカニズムとしてはフェカリス菌が善玉菌のエサとなることで活動を活性化させ、整腸効果が得られるようです。

それと同じような効果が肌の常在菌との間でも起きるために、よりプルプルの唇に、そしていい血色になると考えられます。

 

サイエンスな観点からも効果があることは立証できそうです。

 

「LIP38℃」が売れている理由は証明するだけではなく、効果が実感できている人が多いからだと思いますが、理論立てても説明できれば安心して使えますね。

 

 

 

【最新情報】新シリーズ「SWIRL」が発売開始!

【2018年4月22日追記】

2018年春の新商品は「SWIRL」で、+1℃の唇の肌感を出しているそうです。

SWIRLの名前の通り、RED(動脈)、BLUE(静脈)、GOLD(肌なじみ)の3色が「渦状」になった見た目がとても綺麗ですね!

 

+1℃シリーズはリップのケアにも使えるシリーズで、ほんのり血色をよくしてくれる、自然な色合いが特徴ですが、今回のシリーズでもより肌に馴染みながらもほんのり出る色味で絶妙な色合いを表現しています。

 

以前の商品と同様にとても人気の商品の様ですので、見つけたらお早めに試してみてください。

 

 

 

乳酸菌は美容にも健康にもとてもいい効果があります。

詳しくはこちらの記事で紹介しているので乳酸菌のすごさを見てみてくださいね。

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ABOUT ME
ぽこにゃん
20代、会社員。大学・大学院では化学を専攻し、いわゆる「サイエンス」について勉強をしてきた理系男子。研究室では乳酸菌の遺伝子組み換えについて研究に没頭してきた。
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