乳酸菌は健康にいいと言われ、様々な食品や飲み物、お菓子にまで使われるようになりました。
ただ、なんとなく体にいいんだろうと思ってスーパーでもその日一番安いヨーグルトを選んだりしていませんか?
それぞれの食品や飲み物に入っている乳酸菌には種類があり、健康効果などについても特徴がそれぞれ違います。
健康についてどんなことが気になっているかによって選ぶ食品を変えなければいけませんが、どの乳酸菌にどんな効果があるのかパッとわかりませんよね。
そこで今回は健康効果別に食品や飲料を並べてご紹介します。
買い物に行く前にちょっと見て購入するときの目安としていただければいいと思います。
乳酸菌を3年間研究していた僕が調べた情報をご紹介します。
- 乳酸菌の健康への影響
- 乳酸菌の種類
- 乳酸菌が含まれる食品や飲み物一覧
乳酸菌がなぜ健康にいいのか?
乳酸菌がなぜ健康にいいのかというところを簡単に説明しておきましょう。
最近よく聞く言葉として「腸内環境」というのはご存知でしょうか?
中でも腸内にいる様々な菌の集まりのことを腸内フローラといいますが、この中には「善玉菌」と「悪玉菌」と「日和見菌」があり、このバランスが悪くなると健康に影響が出てしまうと言われています。
乳酸菌は「善玉菌」に分類され、僕たちの体にいい影響を与える菌として存在しています。
主な役割としては乳酸を生産することで腸内を少し酸性にして、悪玉菌が働けなくしています。
なので乳酸菌が減ってしまわないように乳酸菌が活躍ができるように食品や栄養を摂取しましょうというのが一般的な考え方です。
この乳酸菌が活躍するようにする摂取方法には3種類あるのですが、これについてはこちらの記事で詳しく説明しています。
腸を健康にする乳酸菌の効果!「プレバイオティクス」「プロバイオティクス」って何?
この記事では乳酸菌自体を摂取するという「プロバイオティクス」の考え方について、日常生活でも良く食べられるヨーグルトや乳酸菌飲料について取り扱います。
乳酸菌の主な健康効果
乳酸菌を摂取することで得られる健康効果は色々ありますが、代表的なものを見てみましょう。
・便秘予防・解消(整腸効果)
・免疫力強化
・花粉症予防・改善
・アトピー性皮膚炎の改善
・肌荒れ改善
・血糖値上昇の抑制
・コレステロール値の低下
今挙げたものについて、テレビやCMなどで聞いたことがある方も多いと思います。
ただ、間違って認識してはいけないのが、どの乳酸菌もこれらの全ての効果があるわけでは決してないということです。
菌の違いを見てみよう!乳酸菌・酵母・大腸菌の特徴でもお話ししていますが、”乳酸菌”は「乳酸を生産する」ということで分類されているだけで、それぞれの株や菌種によって乳酸以外に生産するものが違います。
通常ヨーグルトなどの食品に入っている乳酸菌は1種類ですので、健康についてどういうことについて気になっているのか、どんな症状を改善したいのかによって乳酸菌を選ぶ、つまり食品や飲み物を変える必要があるということです。
商品別の乳酸菌と健康効果
ではどの食品や飲み物がどんな効果を持った乳酸菌なのかご紹介していきましょう。
スーパーでヨーグルトや飲料を見かけた時、もし安売りしているものがあればそれが欲しい乳酸菌かどうか確認してみてくださいね!
おいしいカスピ海
・便秘予防・解消(整腸効果)
・免疫力強化
・花粉症予防・改善
・アトピー性皮膚炎の改善
・コレステロール値の低下
カスピ海ヨーグルト
・便秘予防・解消(整腸効果)
・免疫力強化
・アトピー性皮膚炎の改善
・肌荒れ改善
・血糖値上昇の抑制
・コレステロール値の低下
万能型のカスピ海ヨーグルトについてはこちらでも詳しく紹介しています。
カスピ海ヨーグルトの効果はすごい!乳酸菌の種類と特徴【重要なのは粘り気】
あせひらドリンクヨーグルト LP28
・便秘予防・解消(整腸効果)
・内臓脂肪の減少
北海道十勝まろやかヨーグルト
N-1乳酸菌は、細野明義信州大学教授(現名誉教授)と全国農協乳業協会の共同研究して見出したプロバイオティクス乳酸菌。
参考:全国農協乳業協会
・便秘予防・解消(整腸効果)
大阿蘇こだわりヨーグルト
・便秘予防・解消(整腸効果)
腸まで届くN-1マイルドヨーグルト
・便秘予防・解消(整腸効果)
生乳たっぷりヨーグルト
・便秘予防・解消(整腸効果)
飲んでやさしいヨーグルト
・便秘予防・解消(整腸効果)
小岩井大人の元気ヨーグルト
キリンビールと昭和女子大学大学院生活機構研究科・飯野教授との共同研究で見つけられた腸まで届く乳酸菌。
乳酸菌とオルニチンが配合されているヨーグルトなので、腸内環境を整えるだけでなく疲労回復にも強いヨーグルトです。
・便秘予防・解消(整腸効果)
・疲労回復
植物性乳酸菌ラブレ
京都の漬物「すぐき」から発見されたラブレ菌は腸まで届く強さを持っている乳酸菌です。
・便秘予防・解消(整腸効果)
・免疫力強化
外出時にも持ち運ぶのに便利なカプセルタイプもあります。
ダノンビオ/ダノンビオドリンクタイプ
ビフィズス菌は一般的に腸まで生存しにくいと言われていますが、このBE80は世界中から集められた4000種類の乳酸菌から選抜された高生存のビフィズス菌です。
整腸効果が高いのもありますが、もう1つの特徴は他のヨーグルトに比べて酸味が少ないというところです。
そのおかげでチアシードなどのスーパーフードと呼ばれるようなものやドライフルーツなどとそれぞれ邪魔し合わないので組み合わせがしやすく、とても食べやすいです。
色々入れて食べたい方はダノンビオはおすすめです。
・便秘予防・解消(整腸効果)
ナチュレ 恵 megumi
ガセリ菌SP株、ビフィズス菌SP株はどちらもヒト由来の乳酸菌なので、人の腸との相性がいい乳酸菌です。
さらに小腸に生息するガセリ菌と大腸に存在するビフィズス菌をミックスすることによって、乳酸菌を適材適所に生息するのを助け、整腸効果をより高めるように設計されています。
・便秘予防・解消(整腸効果)
・免疫力強化
・・コレステロール値の低下
ピルクル
ピルクル65mlに150億個以上入っているという乳酸菌は生きて腸まで届き、腸内環境を整えてくれます。
500ml飲めば1100億個以上含まれているということですね。
腸内には100兆個以上の菌が存在していると言われているので、それに比べれば微々たるものですが、これらが入ることで腸内の乳酸菌を刺激していい影響を与えることができます。
ピルクルは乳酸菌飲料としてとても飲みやすく、毎日飲むのも全然苦にならない味も魅力です。
厚生労働省が定める食品衛生法に基づく「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令 (乳等省令)」によって成分規格が定められており、ピルクルは乳製品乳酸菌飲料に該当します。
参考:ピルクル公式ホームページ
・便秘予防・解消(整腸効果)
明治ブルガリアヨーグルト
LB→Lactic Acid Bacteria
8→ブルガリア菌2038株の末番
1→サーモフィラス菌1131株の末番
ヨーグルトの王様と言ってもいいぐらい有名なヨーグルトとなった明治ブルガリアヨーグルトは特定保健用食品にもなっています。
ヨーグルトの本場ブルガリアの伝統を受け継ぎ、明治とブルガリア国での技術提携によって歴史あるヨーグルト作りを続けており、パッケージに「ヨーグルトの正統」と書く程自信を持って高い技術力でヨーグルトを作り続けています。
万人に食べられている安心と信頼は他には追従を許していません。
機能性については最近のヨーグルトのように色々な機能性を付与しているわけではなく、従来のヨーグルトのシンプルな整腸機能が特徴です。
・便秘予防・解消(整腸効果)
・肌荒れ改善
ビヒダス BB536
ビフィズス菌BB536は健康な乳児から発見された、Bifidobacterium longum(ビフィドバクテリウム・ロンガム)という人のお腹に住んでいるヒト由来のビフィズス菌です。
ヒト由来の乳酸菌なので腸内細菌との相性が良く、さらに酸に強いので腸まで生きたまま届きます。
このBB536は様々な生理機能が研究で実証されているので、他の一般的なヨーグルトに比べて機能性の高いヨーグルトです。
・便秘予防・解消(整腸効果)
・免疫力強化
・感染症予防
・アレルギー抑制
・高腫瘍作用
・ビタミンB群の生産
カプセルもあります。
よつ葉北海道十勝プレーンヨーグルト
ビフィズス菌Bb-12は酸に強いので腸まで生きたまま届きます。
また、風味としては酢酸のツーンとした香りを抑えることができるので、クリーミーで食べやすいヨーグルトです。
研究によってBb-12は小腸・大腸ともに腸管細胞へ付着性が高く、より効果的に働いて腸内環境を整えてくれることが証明されています。
・便秘予防・解消(整腸効果)
・免疫力強化
乳酸菌が入った食品や飲料をご紹介しましたが、それぞれで機能が全く違うということをわかっていただけたと思います。
もちろん安いに越したことはないですし、同じ機能をもつのであれば安いものを購入すればいいのですが、単純に「安いから」という理由で買うのではなく、どんな効果があるかを見て買うようにするとより健康的な生活が送れるようになります。
もちろん乳酸菌が色々な種類があるように、個人個人によって体に合う乳酸菌がありますので、機能を知った上で試してみて、あまり効果がなければ他のものを試すといったように自分の体に合う乳酸菌を見つけてみてください。
もっと効率よく腸内環境を整えるには?
乳酸菌を含んだ食品や飲料を摂取することはもちろん腸内環境を整える上で重要です。
少しでも取り入れることで改善が見込めます。
ただ、先ほども言ったように個人で合う乳酸菌は違いますし、食品や飲料に入っている乳酸菌は基本的に1種類ですので、1つずつ試していくにはとても時間がかかります。
ヨーグルトが好きで食べたいという方にとっては全然苦にならないでしょうし、それを楽しむことは健康習慣を継続するのにとても大事です。
ただ、もっと手っ取り早く効率的に腸内環境を整える方法はないの?と思いませんか?
そういった人にはヨーグルトなどの食品ではなく、サプリで摂取しましょう。
サプリにはこんなメリットがあります。
・様々な乳酸菌を一気に摂取できる
・色々な食品を試さなくてすむ
・食品に含まれているより多くの乳酸菌が含有されている
・どこにいても携帯できて摂取しやすい
・携帯しやすいので継続しやすい
健康な腸内環境を保つためには継続して摂取することが一番重要ですが、食品などでとる場合、流石に旅行なども含めてヨーグルトなどをあちこちに持って回ることはできませんよね。
外出先でいちいち買うのも面倒だったりしますが、そういった面倒さがなく、常に摂取しやすいので無理なく継続することができます。
さらにサプリは、ただ単純に乳酸菌が入っているわけではなく色々な他の健康成分が配合されていたり、乳酸菌でも何種類も入っていたりと、食品ではなかなかできない機能性の付与ができるというところも利点です。
サプリのデメリットは少し金額が高いものがあったりしますが、「高いもの=いい物」ではないという事だけ覚えておいてください。
安いものでも自分の体に合えばそれでいいので、予算と考えながら少しずつ試していってください。
様々なサプリがありますが、いくつかご紹介します。
ビフィズス菌LKM512
ビフィズス菌LKM512が腸内環境を良くしてくれます。
入っている乳酸菌は1種類ですが、顆粒タイプなので携帯に便利です。
乳酸菌革命
ビフィズス菌・ラブレ菌・ガセリ菌など主役級の乳酸菌が16種類も配合されており、しかも1日に摂れる乳酸菌は1,000億個なので、自分にあった乳酸菌が見つかる可能性がとても高いサプリです。
リピート率は85%以上という数字も自分に合う乳酸菌が見つかりやすいことを裏付けています。
an・anなどの雑誌でも取り上げられています。
アレルナイトプラス
フィギュアスケートで有名な村上佳菜子さんが愛用しているアレルナイトプラスは、アレルギー特定原材料やステロイドなどを使用していないので、刺激などに敏感な方でも飲むことができるように作られたサプリです。
少し値段は高いのですが、通常の乳酸菌サプリと比較してどんな人にでも摂取できるように作られていることに加え、皮膚や粘膜の健康維持に重要なビオチン、ストレスなどの疲労回復に有効なギャバなどの有効成分が配合されています。
高価ですが、より色々な成分を配合して、総合的に健康になるように設計されています。
他にも乳酸菌の摂取方法としてプロバイオティクスなどについてはこちらの記事で紹介しています。
腸を健康にする乳酸菌の効果!「プレバイオティクス」「プロバイオティクス」って何?
いかがでしたでしょうか?
何度も言いますが、一番重要なことは自分の健康の目的にあった乳酸菌を見つけ、自分の体に合う乳酸菌を探し出し、継続して摂取するということです。
すぐに見つかる人もいれば、なかなか合わないかもしれません。
焦らずにゆっくり自分と向き合って、健康な体づくりをしてくださいね!